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ブルートレインに泊まる!(2016/7更新)

公開日:2014年07月08日 カテゴリー:, 鉄道の話題 タグ:

2016/7/5:検索で来る方がそこそこいるので転用宿泊施設情報を最新に更新しました。(最下部)

ブルトレがホテルに 引退した列車再利用 岩手・ふれあいらんど岩泉
ということで一番下に追記。(8/3)

taragi1九州からブルートレインが無くなって早5年。他のかろうじて残っていたブルートレインもバタバタと倒れていき、最後の純正なブルートレイン「特急 北斗星」「急行 はまなす」も2015年度の北海道新幹線の開業でカウントダウンが進んでいる状態になってしまった。(サンライズとかカシオペアは寝台列車ではあるんだけどまぁ)
ぶっちゃけブルートレインは昭和の遺物であることはたしかで、ナウなヤングは今話題のLCCで寝台列車の寝台料金程度のお値段で九州や北海道から成田まで飛ぶことができてしまう。
とはいえ、やはりあの独特の密室空間が楽しかったのであり、せめて今後もあの寝台で寝泊まりすることはできないのかと思っている人も多いとは思う。

実は、引退したブルートレインを宿泊施設として改装している例がいくつかあるのだ。今回は熊本県多良木町にあるブルートレインたらぎを紹介したい。

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taragi6ブルートレインたらぎは2009年3月まで寝台特急はやぶさとして走行していた14系客車を多良木町が買い取り、2010年7月にくま川鉄道多良木駅前に開業した簡易宿泊施設である。
施設はスハネフ14-3・オハネ15-6・オハネ15-2003の3両編成で構成されており、中央のオハネ15-6はフロント及び共用スペースとして寝台はほとんど撤去され変わり果ててはいるが、スハネフ14は開放B寝台として、オハネ15-2003は寝台個室「ソロ」としてほぼ当時のまま維持されており、実際にこれに宿泊することが可能である。

 

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taragi7さすがに車内トイレは生きていないが、すぐ隣にトイレと洗面台の建物をくっつけることでこれを解決。(車内洗面台自体は水のみ稼働)また風呂については、歩いて1分程度のすぐ隣に多良木えびす温泉センターという温浴施設があり、宿泊料金に温泉の利用料も含まれている。
コンビニやスーパーも割と近くにありそんなに苦労はしない。ただ、客室内は汚損対策の為飲食は禁止である。ちょっとしょんぼりであるが仕方ない。
また、当然ではあるが車両は動かない。これも仕方ないし全くもってどうしようもない。

この施設は開放・ソロ共に3080円で利用可能である。ただ、場所が人吉からさらにくま川鉄道に乗り換えて570円約40分の場所であるので、18切符などで利用する場合は実質4220円となる。ちなみに他にも三セク私鉄などに乗る予定があるなら旅名人の九州満喫きっぷをおススメしたい。

ということで、なんだブルートレインが無くなっても大丈夫だー。と、思う人もいるかもしれないが、さて本当にそうなのだろうか、と。
この日は月曜と中途半端な日ではあったが、宿泊者は自分を含めわずか2名。公式サイトから空き状況が見れるのだが、平日は数名予約が入っていれば良い方である。宿泊料金はわずか3080円でしかなく、どうあがいても赤字を出している施設である。
この状態で車両の維持が可能なのかというとかなり疑問である。走らないとはいえ車両は鋼鉄で出来ているので定期的にメンテナンスをしないと錆が進行して大変なことになるし、使用者がいる限りは車内もだんだんとガタが出てくる。屋根もあることで今はまだ綺麗な状態ではあるが、いずれ大規模なメンテナンスはしなければならない時は来る。

こうしたブルートレインホテルは今に始まったものではなく、1970年代のSLブームの後にSLホテルとして各地に運ばれたブルートレインが存在していた。しかし、全国10か所以上あったSLホテルは今や一つも残っておらず、解体されたのはマシな方で、車両がそのまま無残な姿で討ち捨てられているものもある。

とれいん工房の汽車旅12ヵ月
阿久根市でブルートレインを宿泊施設にしているNPOの財政危機と車両の保存の難しさ

ということで、走らなくなってもある程度は乗って残そう運動が必要である。皆さんも機会があれば乗りに行ってほしい。無論なくなるのが決定している「まだ」動いてる方を優先すべきではあるが。てかはまなす乗りたいネ。

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付録:その他のブルートレイン転用宿泊施設(2016/7/5更新)
・岩手県岩泉町 「ふれあいらんど岩泉」 オロネ24-5・オハネ25-151・オハネフ25-121(日本海)
2014/8/1にオープン 開放型A寝台に泊まれる。1車両貸し切りの形になるよう。

・秋田県小坂町小坂鉄道レールパーク」 カニ24-511+スロネ24-551+オハネ24-555+オハネフ24-12(あけぼの)
4~11月頃の週末のみ営業。A寝台とB寝台がある。
→詳細:秋田県、小坂鉄道レールパークで、「ブルートレインあけぼの」に宿泊できる!

・熊本県多良木町 くま川鉄道多良木駅 「ブルートレインたらぎ」 14系

・×鹿児島県阿久根市 肥薩おれんじ鉄道阿久根駅 あくねツーリングSTAYtion 24系25形
2016/7/5追記:泊まろうとした人によると現在営業していない模様

・×三重県関市 関西本線関駅 国民宿舎関ロッジ 20系・・・ってあれ、案内にない?
春に泊まってた人を見かけたのだが・・・旧サイトは一応残ってるものの予約不可っぽい。1968年製で設置からも30年経ち結構ガタが来ていたようだし、どうなるのだろう・・・
→2016/7/5追記:2015年3月に廃止されました

更に付録:ブルートレイン以外の車両転用の宿泊施設
・長野県上田市 夢ハウスあずさ号 183系特急電車
・宮崎県日之影町 旧日之影駅 TR列車の宿 TR100形ディーゼルカー

以下ライダーハウス ※基本的に夏季のみ営業
・北海道津別町 旧北見相生駅 「道の駅あいおい」 スハフ42-502
・北海道下川町 旧下川駅 「気動車」 キハ22-237・キハ22-245
・北海道平取町 旧振内駅 「振内鉄道記念館」 スハ45-37・スハフ42-519

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